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健康長寿は細胞で決まる

「生きている」とはどういうことか?

生物学的に「生きている」とは、細胞が電位を発生させ、細胞が体内に化学変化を引き起こし、その結果カラダの各種パーツを動かしたり作り変えたりすることができる状態を指す。

つまり、すべての細胞がまったく活動できなくなると、個体として「命」は消え去ってしまう。いわゆる生物学的な「死」を迎えるのである。ヒトもイヌもいずれは細胞の活動が止み、死ぬ。

生きながらえている時間、つまり「命」は細胞の健康次第で短くも長くもなる。ただ、そこには人為的にできる要因とできない要因があるわけで、それが飼い主のもがきにもなり、あきらめにもなるのである。

老犬の健康長寿は細胞の健康がもたらす

なぜ短命のイヌと長寿のイヌに分かれるのか。虚血もなく炎症もなく、すべての細胞が生まれた時に予定された死に方をすれば、同じ種であれば命の長さはさほど変わらないだろう。テロメアの長さやヘイフリック限界に大きな個体差はないと思うのだ。健康長寿を目指すためには、短命に導く細胞の壊死「ネクローシス」を減らせばいいと考えている。

簡単でないことは重々承知しているが、飼い主がいかに長寿を目指してもがくか、が愛犬の寿命の長さに関係してくる、のだと思う。

虚血/栄養失調/脱水

細胞は主に酸素や糖質でエネルギーを作り出している。糖質と酸素の供給が止まると細胞は死ぬ。特に生命の司令塔とも言える脳は虚血に弱い。

脳梗塞や心筋梗塞、心臓発作といった内部要因や、溺れたり首を絞められたりといった外部要因による血流障害が「虚血」、糖質のみならず、ビタミンやアミノ酸など必要な栄養素が不足するのが「栄養失調」、水分が不足するのが「脱水」。いずれの場合でも、細胞の健康は著しく損なわれる。

PAMPs(病原体関連分子パターン)

ジステンパーやパルボ、破傷風などのウイルスや細菌といった外来の病原体由来の分子(PAMPs)は、まず肌バリアや粘膜といった第一次生体防御システムで跳ね返されるが、跳ね返されずに体内に侵入すると正常な細胞を壊し始める。「感染」である。

活性酸素や内分泌攪乱物質

ストレス、タバコ、激しい運動、多量飲酒、紫外線などによる体内の活性酸素の増加、食品添加物や界面活性剤、可塑剤、農薬、医薬品などの内分泌攪乱物質が体内に侵入すると、細胞を破壊しはじめる。

DAMPs(ダメージ関連分子パターン)

死んだ細胞などから分泌される不要な物質(DAMPs)が免疫システムで適切に処理されないと、他の正常な細胞に炎症をもたらす。

慢性炎症

PAMPsやDAMPs、虚血などにより細胞がネクローシス死を迎えると、速やかな個体死を招くまで至らなくとも、慢性炎症という形で正常な細胞をむしばみ、長期にわたって個体を苦しめることもある。この慢性炎症をいかに予防できるか、あるいは静まらせることができるか、そこが健康長寿の要点であると考えている。

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